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柏崎刈羽原子力発電所30㎞圏内(UPZ)議員研究会

新聞・テレビで報道された通り、議員研究会が立ち上がりました。呼びかけメンバーとしては感慨深いものがあると同時に、事務局長に任ぜられた立場として、これからが大変だと考えています。
多くの市民から、問い合わせ・期待・激励の声が届いている反面、「保守系議員の参加が少ない」「再稼働に反対のための会ではないか」との声も聞こえてきます。

保守系議員の参加が少ない について
会の設立趣意書(*1)のとおり、そもそも賛同議員を募る段階で保守系の比率を高めることを目標とはしていません。と同時に革新系だけで構成しようとも考えていません。参加する・しないは、最終的に議員個々の判断だと思いますので、賛同いただける議員が参加されるものだと考えています。

再稼働に反対のための会ではないか について
我々は再稼働における事前了解権(同意権)を求めています。
事前了解権に基づいて、それぞれの自治体で判断し、賛成する自治体があっても良いし、反対する自治体があっても良いのです。
重大な問題は、福島原発事故後に新たに防護措置を行う30㎞圏が設定され、避難計画の策定義務を負ったにもかかわらず、避難の原因となる原発に対し実効性を伴った発言権を有していないことです。事故の際には避難を余儀なくされるにもかかわらず、イエス・ノーと言える権限を持つ自治体は福島事故以前と変わっていないのです(新潟県においては、県・柏崎市・刈羽村のみ)。
そもそも、絶対安全と説明して作った原発を、今になって「実は絶対安全ではなかったので、施設を改良しますし、避難計画も作ってもらったうえで再稼働したい」と言うのであれば、相当に高いハードルを超えてもらわなくてはなりません。
30㎞圏の自治体が事前了解権を持った場合、再稼働の賛否が問われるのは国の審査や県の検証で再稼働が認められた時です(国や県の段階で再稼働不可となれば、自治体の意向は問われない)。この際に、反対する場合は国や県の決定に反することになります。賛成する場合は、事故の際には土地を放棄する覚悟が必要です(チェルノブイリのように福島事故以上の惨事もあり得ますので)。賛成・反対どちらにしても、覚悟を持った意思表示が必要であり、自治体にとっての大きな問題に対し、他人任せでなく実効性を伴ったかかわりができる状況をつくらなくてはなりません。

(*1)
柏崎刈羽原子力発電所30km圏内(UPZ)議員研究会
設 立 趣 意 書

 柏崎刈羽原子力発電所(以下、柏崎刈羽原発)の安全性に対する新潟県の「3つの検証」をとりまとめる総括委員会の池内委員長は、次回の知事選挙までに最終報告を出す考えを示しています。また花角知事は原発の再稼働については県の検証結果を見て、自ら判断し、県民の民意を問うと繰り返し発言していることから、2022年の県知事選挙が柏崎刈羽原発再稼働の大きな節目になる可能性があります。
 新潟県内の自治体の状況は、新潟県・柏崎市・刈羽村は立地自治体として再稼働の実質的な「事前了解権」を有しているとの認識が広く定着しています。それ以外の市町村は「原子力安全対策に関する研究会」を組織し、原発に関する情報収集や意見交換等を行っているところです。
2011年の3.11福島第一原発の過酷事故での放射性物質の拡散という事態を受け、原子力災害に備えた防災対策を講じる重点区域の範囲が、概ね30km圏に拡大されましたが、県内においては柏崎市・刈羽村を除く30km圏内の市・町は再稼働に対する「事前了解権」を有しておらず、知事はこれらの自治体の意思も含めて総合的に判断することになっています。
このような中、茨城県の東海第2原発では、立地自治体である東海村を含めた30km圏内の6市・村が、電力事業者である日本原子力発電(株)と「事前了解権」を含む安全協定を2018年に締結しました。
住民の生命と健康を守るための地域防災計画や、避難計画の策定義務を負った原発30km圏内の各自治体は、その責務に鑑み、茨城県の方式を参考にし、「事前了解権」を有した安全協定を電力事業者である東京電力ホールディングス(株)と締結すべきと考えます。
したがって、柏崎刈羽原発30km圏内自治体の有志議員は、原発再稼働の是非、国のエネルギー基本計画の賛否、思想・信条の違いや立場を超えて、新たな安全協定について調査研究に取り組み、住民の生命と健康を守るための意思決定のあり方を共有します。