① | バブル崩壊により、完全失業者と貯蓄非保有者が増加し、日本社会の底が抜けた → 時代背景が違うため、団塊世代は団塊ジュニア世代を理解できない
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② | 経済成長率:1956~73年は平均9.1%、74~90年は平均3.8%、91~08年は平均1.1%
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③ | 教育への公的支出が少ない=教育の家計への依存の大きい |
④ | 世界的に見て、富裕層と貧困層との格差は大きい |
⑤ | 富の拡大の停止・縮小のもたらすもの
- 争奪の激化(裸の拳の殴り合い)、有利な層による争奪ルールの歪曲
- 同時に、富や地位の争奪への懐疑の広がり
- 上記2つの矛盾下にある個人
- 目下の利潤を確保するための最大限の効率追求、しかし、しばしば近視眼的ないし形骸的効率追求に終わる
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⑥ | 分断を生み出すもの
- ネオリベラリズム化の市場主義、普遍的相互尊重としての「社会」の脆弱さ
- 組織、集団、層内の凝集性(ボンド)の過剰な強さと所属による内外差別、所属を超えた関係性としてのブリッジの脆弱さ:ボンドへのしがみつきとボンドを失った場合の孤立
- 発言による変革(内部に留まりながら改革を目指す)への諦観、幻の出口(離脱と選択)への希望がもたらす自己責任化
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⑦ | 日本の「学校と仕事の関係」の特徴
i 高度成長期~90年代初頭
- 学校卒業とともに、大半が正社員に移行
- しばしば学校や教員、OBが就職を斡旋・支援
- 学校で職業能力を身に着けていることは期待されない
ii 90年代半ば以降
- 正社員になるルートが細くなり、もう一つのルート(非正社員)が現れる(ダブル・トラック化)
- 二つのルート間に大きな隔たり
- 非正社員ルートの出現が正社員ルートに影響
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⑧ | ダブル・トラックの背後にあるもの
- 両トラックの相対立する原理
- 正社員(作業なき帰属意識):強固な参入制限、「包括的人事権」による職種・勤務地等のフリーハンド的決定、要因管理(マンパワー×労働時間=業務量)の発想の欠落が生む過重労働、専門性の阻害が生む非効率性
- 非正社員(帰属意識なき作業):抱え込む価値の低い労働の切り出し、必然的に低スキル作業への偏り
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