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PARC講座「グローバル経済を読みとく”お金リテラシー”」を受講

PARC講座「グローバル経済を読みとく”お金リテラシー”」を受講

日時平成21年2月12日から平成21年2月13日まで日2間
場所PARC自由学校(東京都千代田区)
用件PARC講座「グローバル経済を読みとく”お金リテラシー”」を受講
2月12日

投資を変えることで社会を変える

(株)インテグレックス 代表取締役社長 秋山 をね 氏
1 (株)インテグレックスについて
ウォールストリートでの体験:もうけ第一主義(短期的・表面的評価)
SRI(社会責任投資)との出会いから半年で起業
どれだけ利益を上げているか→どのようにして利益を上げているか(長期的評価)を重視
2 SRIとは
従来型の財務分析による投資基準に加え、社会が求める企業社会責任(CSR)により企業を評価し、安定的な収益を目指す投資手法。株式投資を通じて、企業に影響力を及ぼし、社会責任を果たすよい企業を応援するという考え方で、アメリカで生まれた
米国のSRI
  • キリスト教の価値観、倫理観による投資基準
  • エンロン、ワールドコムの不祥事を契機に企業倫理、コーポレートガバナンス(企業統治)を重視
  • 現在では気候リスクが重視されている
  • 実施形態はネガティブスクリーニングが主:非倫理的とみなされるもの(たばこ、アルコール、ギャンブル、原発、軍事関連など)を排除
  • 社会責任投資残高は2.7兆ドルを超える
欧州のSRI
  • 欧州統合と競争力維持:低賃金国への工場等の移転→EUの財政基準のため、雇用問題を財政出動で解決できず→企業に雇用問題を解決させる仕組みとしてのSRI(年金運用にSRIを組み込んだ)
  • 社会責任投資残高は2兆ユーロを超える
日本のSRI
  • 個人向け公募ファンドが中心
  • ’99年~’03年にはエコファンドが流行
  • 全投資残高に対するSRI残高割合:欧米は12%、日本は1%
3 企業社会責任(CSR)とは
「言っていること」と「やっていること」の一致
3つのキーワード
  • 社会との共生
  • 持続的成長
  • 競争力
企業理念を実現するための組織づくり(基本は誠実さ)
4 CSRへの取組み評価(インテグレックスの評価モデル)
経済的側面:品質、価格、サービスの競争力
社会的側面:人、社会、環境へのやさしさ
経営の誠実さと透明性(企業体質):リーダーシップ、コミュニケーション(ステークホルダーとインターナショナル)、マネジメントシステム(コンプライアンス、リスクマネジメント)
’08年に800社を評価(日本の大企業の9割をカバー)
2月13日

おカネから社会を変える

未来バンク事業組合理事長 田中 優 氏
1 異常な額のアメリカへの外貨準備
  • 対アメリカ貿易黒字よりも、アメリカに貢いでいる(米国債)金額の方が圧倒的に多い→貿易黒字だから国債買わなきゃという理屈は通らない
2 ‘71年のニクソンショック以降、ドルは20倍発行された
ドルは金との兌換性をなくすと、20倍も発行された。その間、、世界中はただの紙切れに全ての商品を譲り渡した
ドルは1/20に価値が落ちてもおかしくない
3 少子高齢化の将来予測
政府発表の見通しは、現実には常に低位の値に一致している→100年後には人口半減
政策変更が必要
4 現在の日本経済とインフレ
国の赤字は現在1000兆円。個人資産は現在1500兆円だが、個人ローンを引くと実質は1000兆円
少子高齢化の進行によって税金・公的負担が増加
財政改革は進まず国の負債は増大する:所得の7割が税金等で持っていかれる
5 円安とハイパーインフレ
  • やがて国の赤字額が個人資産額を上回るようになる→足りない部分を海外投資家から調達→日本の状況から、相当な高金利にならざるをえない→円暴落しハイパーインフレになるかもしれない
6 貯蓄と実現する未来(カネで表現した現実が実現する)
年金、簡易保険、郵便貯金→財投機関→ダム、原発、ODA、IMF→環境破壊、人権侵害
銀行預金→日本の短期国債→アメリカ国債→戦争費用
農協→農林中金(世界銀行債の最大の買い手)→農業自由化
投資信託→グローバル企業→エンロンなど→カジノ経済化
7 非営利バンクの設立
全国で設立されている
カネを東京に集めず、地域で循環させる仕組み
未来バンク
  • ’94年に7人400万円で始めたが、今では2億円の出資額を持ち、累計で8.5億円以上を市民に貸し出した
  • 貸し倒れゼロ、引当金500万円
  • 融資対象は環境、福祉、市民事業で金利は3%の固定で単利
8 単利と複利
単利と複利では、最初は支払いの差はないが、無限を前提とする複利はどんどん支払いが増えていく
自然は単利でしか成長しないが、経済は無限が前提の複利になっている
9 返済率の高い理由
信頼は年輪のようになっている
  • 中心は一番信頼する家族や友人
  • その周りは、ある程度信頼していて欲しい金融機関
  • さらにその周りは、できればカネを貸して欲しい都市銀行
  • 一番外側は、自治体など、信頼されなくても困らない相手
返済されるためには信頼の内側に入り込む(目的の明瞭化など)ことが重要で、不動産などを担保することではない
10 おカネの使い方
未来からカネを奪うか
カネで未来を届けるか
11 事例:天然住宅
森を守りながら健康にいい住まい方をする
くんえん乾燥材の使用
  • 燻煙乾燥木材は日本家屋の柱が囲炉裏からの煙でいぶされ、数百年の耐久性を持つのと同じ原理
  • 反りや狂いが少なく、美しい
  • 化学物質を使わずダニやカビを寄せにくくする
  • 国産杉を資材とし、森林活性化に貢献
  • 燻煙の材料には木材の樹皮やおがくず等を使用するため、環境にやさしくローコスト
どうしたら金持ちでない人に届けられるか
a 建物そのものの価格を下げた(通常では坪単価で100万円以上)
  • モデル化による工期短縮
  • 建具のノックダウン化(自身で組立てる)
  • 現在は坪70万円程
b 家のローンの金利を下げた
  • 金利4%の35年ローンだと、家3000万円に対し金利だけで2574万円になる(人生最大の買い物は家ではなく家のローンだ)
  • オフセットモーゲージローン(家のローン額に対し本人が同じ銀行に持っている貯蓄分を無利子にすることで、ローン負担がずっと少なくなる)の導入
c 生活費を無理せず圧縮する方法をアドバイス
  • 生命保険料の合理化:過剰な保険加入になっている場合が多いので、精査すると月額35,000円程安くなる
  • 「将来に備えた貯蓄」は、「将来の支出の減少が得られる資産形成」と同等:天然住宅は長寿なので建替え費用が減少する
  • 家計の光熱水費:省エネ家電買い替え、高断熱化(木製サッシなど)、ペレットストーブなどへの融資やカーボンオフセットの活用
12 カネで貸してモノで返してもらう仕組み
農家におカネを出資し、農作物で返済してもらう
農家は借り入れと販売先が同時に見つかる
出資者は、どんな時にも農産品が長期的に届く安心感を得られる
偽造困難な「はがき商品券」(生産者が発行する)を活用
13 まちおこしはバケツの穴をふさぐことから
全ての村が一村一品運動をしても売れる商品は少ない→供給側を見ていると失敗する
需要の可能性を見極め、供給を地域化することが重要
二つの資産:持ってて支出を要するものは資産でなく負債
  • 収入が得られるもの
  • 支出を減少させるもの
生活の百姓:金がなくても暮らせる仕組み
  • 百姓とは百の仕事を持っているということ
  • 生活の多様化:会社だけにぶら下がるのではなく、地域やNPOや友人ともつながる生活

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