| 日時 | 平成19年10月29日 |
|---|---|
| 場所 | PARC自由学校(東京都) |
| 用件 | PARC自由学校 2007年講座 に参加 |
概要
ベーシック・インカム ~持続可能な税制と社会保障を考える~
京都府立大学 小沢 修司 氏
1 BI(ベーシック・インカム)とは何か
①BIとは、「全ての個人(男女や大人子供を問わず)への無条件な所得保障を」という構想
②社会保障給付のうちの現金給付部分(扶助・保険・手当)を全てこれに置き換え、その財源を勤労所得への非課税と各種所得控除の廃止に求めようとする租税
③日本における関心の高まり:国政、経済界、学界でも議論されている
②社会保障給付のうちの現金給付部分(扶助・保険・手当)を全てこれに置き換え、その財源を勤労所得への非課税と各種所得控除の廃止に求めようとする租税
③日本における関心の高まり:国政、経済界、学界でも議論されている
2 現行社会保障制度の限界と改革課題
①現行社会保障制度の基本設計(前提条件)とその限界
②政府の「持続可能な社会保障制度」の内実
- 経済成長:環境問題による限界
- 労働の安定:不安定化
- 家族の安定:不安定化
- 働いたお金で生活するのが前提だったが、所得で自分と家族の生活を維持できなくなっている
②政府の「持続可能な社会保障制度」の内実
- 単なる給付と負担のバランス論にすぎない
- 現行制度をベースに、給付抑制と負担増加による持続可能をうたっているにすぎない
3 日本におけるBI導入を考える
①月額8万円は十分可能
②導入効果
- 必要財源は年間115兆円
- 年間給与総額223兆円に対し税率50%で調達可能(現在は223兆円の給与総額(所得)から15.8兆円の所得税を得ている)
- モデルで計算しても、世帯の手取収入は大きく変わらない
②導入効果
- BI支給で全員のスタートラインを同じにして、後は個々人の能力や意欲、人生設計によって自由な選択肢を保障すると、もらった者ともらわない者との争いに無駄な労力が浪費されない
- 賃金収入に依存した生活から脱却することで、多様な人間労働の価値を尊重できる。働かないと生活できないという後ろ向きの労働意欲からの脱却(所得と労働の分離)
- 男性の稼ぎ手の重荷と、女性の扶養される烙印から解放される
- 賃金が安くなることへの労働者の抵抗や社会保険負担が増えることへの資本家の抵抗がなくなるので、労働時間の短縮とワークシェアリングが進む
- 家庭に重きをおいたり、職業訓練を受けるなど、人生設計の自由度が広がるので労働市場の柔軟性が高まる
- 個人所得課税における所得控除をなくし、税制と社会保障制度間の複雑なシステムを簡素化できる
