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PARC自由学校2007年度講座 に参加

PARC自由学校2007年度講座 に参加

日時平成19年7月19日
場所PARC自由学校(東京都)
用件PARC自由学校2007年度講座 に参加

概要

非営利バンクが必要なわけ  ~カネに頼らない生活のために~

未来バンク 田中 優 氏

1 ピークオイル、石油と戦争

①大油田は1980年以降見つかっていない。石油消費量は増大。石油生産量はピークを迎える→需要と供給のギャップ(ピークオイル)は2010年頃訪れる予想
②世界の紛争地は石油、天然ガス、パイプライン、鉱物、水に関連している地域が多い→自然エネルギーにシフトすれば紛争が減る
③100年後のエネルギーは何か:資源埋蔵量(石油40年、天然ガス61年、石炭227年、ウラン64年)を考えると自然エネルギーしか考えられない
④世界の軍事費支出は増加傾向であり、世界は戦時に入りつつある
⑤軍事費を他に使うと、途上国の債務帳消し、兵器の廃棄、食糧援助を行ってもお釣りがくる
⑥戦争や軍事関係のCo2排出量を国別排出量と比べると米国、中国に次いで世界第3位

2 資金を提供する私たちの貯蓄

①世界の軍事費の中では米国の軍事費が突出している
②私たちの稼いだ外貨は米国政府に貸し付けられ、これが軍事費を支えている
③米国債購入国比率は日本がダントツ1位
④財政改革停滞や少子高齢化等により、やがて日本の赤字額が個人貯蓄の総額を上回るようになると、円が暴落しハイパーインフレとなる可能性

3 非営利バンクを市民事業のために設立し、貯蓄を変える

①未来バンクは94年に7人400万円で始めたが、今では1億7千万円の出資額を持ち、累計で7億円以上を市民に貸し出した
②貸し倒れゼロ、引当金500万
③融資対象は環境、福祉、市民事業、金利は3%の固定
④未来バンクは、組合員の出資を組合員だけに融資する閉じた組織で、余剰金は配当せず、事業準備金と金利低減のために用いる
⑤不動産や財産を担保することなく、目的明確化などによって信頼関係を構築し、返済を確実にする

4 食べ物を自給する

①小川町の桑原さんが作ったバイオガスプラント

・生ゴミや畜産廃棄物をメタンガスと液肥に変える
・安価
・ゴミ処理費、燃料費、肥料代が安くなり、CO2排出量も減る

②カネを貸してモノ(農産物)で返してもらう仕組み

・農家は借り入れが可能となり、販売先が見つかり、現金化しなくても返済が可能(通常の流通販売では農家の取分は価格の1/8)
・出資者にとっては今後の生活の安心感
・多様な関係を作ることで安心感を持てる

5 エネルギーを自給する

①家庭内の電力消費:エアコン、冷蔵庫、照明、テレビで2/3を占める
②上記の家電を省エネ型に変えれば電気需要は半減、残りを自然エネで供給
③省エネ家電の買い替えに融資する(1年4ヶ月以上使うなら買い替えの方が省エネになる)
④新しいキャパシタが発明され、電機が効率よく貯められるようになった

6 社会に仕組みをビルトインする

①石油が安いというのはトリック:石油価格には環境コストも戦争コストも補助金も含まれていない。含めたら自然エネルギーより高い
②経済のグローバル化はトリック:国境線を越える石油が非課税であるため、神戸-東京よりシンガポール-東京で荷物を運んだほうが安い
③産業界の省エネ促進:1ヶ月の電気使用量は、家庭では使うほど単価が高くなるが、産業では安くなる→電気料金の仕組みを変える必要性

7 地域でカネを自給する

①NPOバンクが増えてきた
②この10年の金融トレンド:地方が貯蓄し、東京が集めて使い道を決めてきた
③長期的に利益になる仕組みに融資する:雨水利用、省エネ設備、太陽温水器付の省エネ住宅に融資すると、光熱費+一般住宅ローンより安いローンが作れる
④地方からのカネの流出を防ぐ