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「第1回 エコ印刷研究会セミナー」に参加

「第1回 エコ印刷研究会セミナー」に参加

日時平成21年4月22日
場所環境パートナーシップオフィス(東京都渋谷区)
用件「第1回 エコ印刷研究会セミナー」に参加

環境報告書の環境配慮

エコ印刷研究会事務局  奥山 淳 氏
1 環境報告書の印刷物としての環境配慮は不可欠な取組み
企業の社会的責任:環境負荷低減は企業活動に欠かせない取組み。中でも環境報告書が環境に過大な負荷をかけるものであってはならない
環境配慮の見える化:印刷物としての環境アピール。企業価値向上に寄与
標準指標:環境配慮レベルの高い印刷物が多く、注目が集まっている
先行事例:環境報告書を先進的な環境配慮印刷物として製作し、その成果を会社案内や広告宣伝物など、全ての印刷物に拡大(全体の負荷削減)

2 環境偽装問題の影響と環境表示
(1)環境偽装問題:再生紙、非木材紙、大豆油インキなど
・信頼性が喪失→環境報告書への環境表示が大幅に減少
(2)再発防止策を講じ、環境表示の再開が必要
企業の社会的責任の一環:環境対応の見える化、環境意識の普及
②あいまいな表示は逆効果
  ・例:R100マークの表示→「再生紙を使用しました」の表示

3 印刷物の環境負荷
:年間3100万トン使用(うち1150万トンは印刷情報用紙)
・繊維原料の4割がバージンパルプで、その7割以上が輸入材
VOC(揮発性有機化合物)排出:印刷は全VOC発生の13%
・塗装に次ぐ2番目の発生源
廃棄物:家庭ゴミの7割が何らかの印刷物と言われている

4 印刷物の環境対応
(1)印刷用紙の選び方
古紙パルプを最大限活用する(古紙配合率の高い用紙を選ぶ)
バージンパルプを使用する場合は、合法性・持続可能性(森林認証材や間伐材など)に配慮
信頼性・担保力:製紙会社の自己主張→第三者認証
その他の配慮項目:有害物質、漂白方法、坪量(紙の重さ)、白色度、塗工量など
(2)大気汚染・VOC排出削減
水なし印刷:VOCを大幅削減
VOC配慮型インキの採用
(3)リサイクル対応
リサイクルに適した資材のみで印刷物を作る
・リサイクル適性Aランク(A~Dがある)資材のみを使う
古紙リサイクル案内表示:リサイクル適性の識別表示
・古紙再生適性マークの使用
(4)地球温暖化対策
カーボンオフセット・グリーン電力証書の活用
カーボンフットプリントによるCO2排出量表示
印刷業者は環境優良型事業者(ISO14001、グリーンプリンティング工場認定制度)を選定:印刷会社が外部委託を行う場合もチェック

5 環境報告書ならではのポイント
紙の厚さ:厚すぎない
定型サイズ:定形外の場合、印刷効率や梱包配送が非効率
表面加工:屋内使用で長期保存目的でないので不要
製本:針金中綴じ。ページ数が多く接着剤を使用する場合はリサイクル対応型を指定
環境配慮表示:マークの説明文を表示する
社会貢献活動その他:読みやすさへの配慮、ユニバーサルデザイン、カラーユニバーサル
配送方法:エコメールなどの簡易包装・省資源型の配送方法。封筒使用時は古紙パルプ配合率の高い再生紙封筒を使用

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