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原発再稼働にイエス・ノーと言えない長岡市

県議選が終わり、間もなく市議選です。
政治に対する関心も高まっているようで、市民の方々とお話する機会も多くなっています。

その中で最も強く感じる事は「柏崎刈羽原発の再稼働に関する関心は高いが、長岡市が再稼働にイエス・ノーと言える権限(事前了解権)がなく、その権限を獲得しようという意思もないことは多くの市民が知らない」ということです。多くの市民は「長岡市は30キロ圏内で避難計画も策定するのだから、再稼働に対する了解権や同意権を持っている」と考えておられるようですが、誤った認識です。

現時点では「柏崎刈羽原発が再稼働するのか・しないのか」は3年後に決まる公算が大です。茨城県では、原発30キロ圏内の市町村(原発の隣接、さらには隣々接の自治体)が事前了解権を獲得しました。やろうと思えばできる可能性のある事に長岡市はチャレンジしていません。尚且つ、茨城県の場合は事前了解権の獲得に6年の月日を要していますので、全く交渉を行っていない長岡市が3年後に事前了解権を得るのは難しい状況となってきました。東京電力の社長も「再稼働にあたっては新潟県・柏崎市・刈羽村の同意を得る」と言っており、長岡市はカヤの外となる見込みです。

深刻な被害が生じた福島原発事故は過酷事故でしたが、爆発したのは建屋のみでした。核燃料棒を包み込んでいる圧力容器や格納容器が爆発する可能性もあったと思われていますが、ギリギリのところで助かった可能性があります。もし容器が爆発していたら、何倍もの被害が生じたはずです。
柏崎刈羽原発で過酷事故が発生すれば、我々は避難したまま戻れず、長岡市は消滅する可能性があります。そのような施設の再稼働に対して、イエス・ノーは別にして、しっかりとした権限と覚悟に基づいた市の意思表示が必要と考えます。

「再稼働に反対」と訴える方は多いのですが、県民として訴えるのであれば知事に実質的な了解権があるので合理性はありますが、長岡市民として訴えたいのであれば、その前に先ずはこの権限の獲得を目指さなくてはなりません。
「柏崎市と刈羽村以外の住民の意思は知事が代弁する」という状況ですが、知事は村上市から糸魚川市までの新潟県民の意思を代表するのですから、30キロ圏内の住民の意思が正確に反映されるかについては疑問です。

そもそも・・・・
「絶対安全」と説明して作った施設を、今になって「絶対安全ではない」と言うのであれば、一度更地に戻してから再度「絶対安全ではないが、〇〇の事情で、〇〇の対策を施すので立てさせてください」と言うのが筋だと思います。現状のような理屈が通れば「最初はウソをついてでも、作ってしまえばこっちのもの」という物事の進め方が正当化されてしまいます。