これまで安倍政権についてイロイロと書いてきましたが、予想通り内部に相当な歪みが生じていることが分かってきました。不公正の問題は、行政だけに限らず日本全体、世界全体に巣食っている問題ですが、これまで述べてきたとおり、安倍総理や安倍政権の体質や横暴な物事の進め方が、近年の行政や政治の歪みを助長してきたと私は考えます。そして、今回の決裁文書改ざん事件は、それが白日の下にさらされただけなのです。
「財務省が書き換えを認めた」とのニュースを聞き、私は思わず「これで政権は吹き飛ぶな」と妻に語りました。戦時中の大本営発表のようなものですから、重大な問題なのです。
1年前に森友問題が表面化した時、政権を揺るがしかねなかったからこそ総理は「関与していたら議員辞職する」と発言したわけで、その際に何の確認もせずに発言することはないはずです。また、発言後これほど重大な問題を「後は財務省に任せっきり」というのも非常に考えづらいし、任せっぱなしだとしたら、重大懸案事項ですから無責任と言わざるを得ません。いずれにしても、総理や官邸の責任は逃れられないと考えます。
さらに言えば、これだけの懸案事項ですから官邸が関与していた可能性が大きいと思います。
さて、この問題を巡るマスコミ報道ですが、事の重大性から考えると全体的にやや腰が引けているような印象です(例えば、安倍総理の責任にはほとんど言及されていない)。安倍政権になってマスコミへの圧力も強くなっていますから(国は以前から、ある程度の世論誘導を行っていますが)その影響なのか、あまりに重大事件過ぎて立ちすくんでいるのかわかりませんが、しっかりとした報道姿勢を望みます(もちろん冷静さが大切で、あおるようなことがあってはいけません)。
私自身のことを棚に上げて言えば、この問題も含めて最近の偽装の頻発をはじめとした数々の問題から、日本人の人としての劣化を感じます。何か問題が起こると、組織や仕事のやり方、チェック方法を変えて再発防止としますが、それでは限界があります。立派なというか真っ当な人間はほとんと悪事を働きませんから、そういった人間を育てることが社会にとって最も大切です。