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『「第21回 都市問題公開講座」自給率を上げて食の安全を守る』を受講

日時平成20年9月27日
場所日本プレスセンタービル(東京都千代田区)
用件『「第21回 都市問題公開講座」自給率を上げて食の安全を守る』を受講

基調講演 「食料自給率から日本の食と農を考える」

東京大学農学部長 生源寺 眞一 氏

1 食料をめぐる国際環境の変化
異常気象:自国優先の輸出制限等による価格高騰
食糧需給の不安定要因の増幅傾向:人口大国の経済成長と燃料用農産物
中長期的な食料需給逼迫:日本の農業資源の利用価値が高まるが、耕地面積の1割に当たる39万ヘクタール(埼玉県の面積)が耕作放棄地。農地の利用率も93%(ピーク時は二毛作などで134%)に低下。
2 食料自給率低下の要因
日本の穀物自給率(国と国との比較にはカロリーベースは使わない)27%はOECD加盟国29カ国中26番目の低さ。人口1億人以上の11カ国中最下位(日本の次に低いナイジェリアは84%)
1980年代半ばまでは消費要因で低下:経済成長に伴い、畜産物や油脂の消費量が激増(飼料や大豆の大量輸入)。農業生産は1986年までは拡大
最近20年ほどは生産要因で低下:輸入農産物の増加により生産縮小
食べ方の変化:飲食費支出に占める生鮮食品・加工食品・外食の割合は19%・52%・30%。食品産業が輸入原材料を選択
3 日本の農業・農政の課題
地域のエネルギーや自給飼料に立脚した農業生産が注目される(かつての農業技術に光が当たる可能性も)
特に水田地帯の農業は急速に人手不足に陥る:担い手の支援・育成が必要
担い手政策は、所有農地の大小や農家の子弟であるなしにかかわらず意欲のある人に開かれなくてはならない
4 消費者・納税者の観点から
農業経営の規模拡大により生産効率は向上するが、日本の条件ではベストの生産効率が発揮されても海外農産物とのコスト格差は残る
食料安全保障
農業が食生活を支え、食生活が農業を支える関係
1980年頃の食生活が理想的
パネルディスカッション
 大木 美智子 氏(消費科学連合会会長)
 佐藤   弘 氏(西日本新聞社編集委員)
 築地原 優二 氏(全国農業協同組合中央会)
 人見 みゐ子 氏(酪農経営者)
 新藤 宗幸 氏(千葉大学教授)
  • 戦後は人口の60%が農家。現在は3%
  • 外食時や買い物時に産地を聞くなどの一声運動での意識啓発が重要
  • 地道な説明を疎かにしてはならない
  • 飼料自給率は25%
  • 農協が地産地消のネックになっている側面がある(一定条件での地産地消は認めるべき)

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