日時 | 平成20年7月29日 |
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場所 | 東京都世田谷区消費生活センター |
用件 | 「プラスチック製品中の含有重金属類分析調査結果 説明会」に参加 |
プラスチック製品中の含有重金属類分析調査結果について
東京23区清掃一部事務組合
1 調査目的
廃プラスチックを焼却しサーマルリサイクルを実施するため、市中に多
量に出回るプラスチック製品中の含有重金属類の分析調査を実施した
2 調査概要
- 調査期間:平成18年9月15日~平成19年2月28日
- 調査実施期間:計量事業証明等の公的認定を受けた第三者機関
- 収集製品:101品目(100円ショップで購入)
3 調査結果
(1)可燃ごみ91品目
- カドミウム:4検体から検出
- 鉛:16検体から検出。うち4検体(めがね、木工用ボンド容器、印鑑ケース、保温パック)が1000㎎/㎏を超える高い値
- 亜鉛(プラスチックの安定材や着色料に使用):74検体から検出。うち8件(めがね、歯ブラシ、ヘアブラシ、シャープペンシルなど)が1000㎎/㎏を超える高い値
- 総クロム(メッキや着色料に使用):23検体から検出。うち4件(小物たて、皮むき器、ビデオテープ、ボールペン)が1000㎎/㎏を超える高い値
- 六価クロム、砒素、総水銀、セレン、リチウムは極端に高い数値を示す検体はなかった
- 鉛:8検体から検出。うち2件(腕時計、ライター)が1000㎎/㎏を超える高い値
- 亜鉛:10検体から検出され、うち8件(おもちゃ、懐中電灯、電卓、ハンディ扇風機、時計など)が1000㎎/㎏を超える高い値
- 総クロム:9検体から検出され、うち3件(おもちゃ、腕時計、キーホルダー型ライト)が1000㎎/㎏を超える高い値
- 六価クロム、砒素、総水銀、セレン、リチウムは極端に高い数値を示す検体はなかった
4 まとめ
- 廃プラスチックをサーマルリサイクルする場合、その他の可燃ごみと併せて焼却するので、含有重金属類が焼却にどの程度影響を与えるかは判断できない
- 排ガス、排水に含まれる重金属類は適正に処理している
- 焼却灰や飛灰は薬品処理や溶融を行い、管理型処分場埋め立て、スラグは土木工事に使用、メタルは売却
重金属の基礎知識 ~重金属汚染と健康被害~
循環資源研究所 村田 徳治
- 焼却炉の排ガス基準:日本は重金属と水銀の基準なし。ドイツはあり
- 顔料には重金属を含むものがある
- 重金属は生物濃縮を起こす(厚生省は魚介類摂食を注意)。また、胎児の汚染も引き起こす
1 水銀
国による需要量調査:目的の50%以上がその他
2 鉛
- プラスチックの安定材にも使われている
- 胎児へも移行する
- 低レベルの暴露でも子供の認知・行動発達に影響を及ぼす。注意・集中力持続の困難性や衝動的行動にも影響を与える
- 生物半減期は5年
3 カドミウム
- 需要量の把握がされていない
- 環境ホルモンの疑いがある
- コメの汚染が深刻(国際的な議論では基準値0.1~0.2mg/kg、日本は0.4mg/kgに固執している)
4 ヒ素
- 環境ホルモン